「社員のパソコンがウイルスに感染したようだが、まず何をすればいいのか」——神戸・明石の事業所様から、実際に緊急でお電話をいただくことがあります。最初の10分の行動で、被害が1台で止まるか社内全体に広がるかが変わります。慌てないための手順を、事前に共有しておいてください。
最初にやること:ネットワークから切り離す
これが最優先です。
- LANケーブルを抜く(有線の場合)
- Wi-Fiをオフにする(機内モードが確実)
- 共有フォルダ・NASへの接続を切る
- USBメモリ・外付けHDDが挿さっていれば抜く
ランサムウェアの場合、**社内の共有フォルダやNASまで暗号化が及びます。**繋がったままにしておく1分が、被害範囲を大きく広げます。
やってはいけないこと
| やってはいけない | 理由 |
|---|---|
| 電源を切る・再起動する | メモリ上の証拠が消え、原因調査が困難になる |
| 感染PCで社内メールを送る | 感染を広げる可能性がある |
| 身代金を払う | 戻る保証がなく、標的リスト入りします |
| 「大丈夫だろう」と様子を見る | 暗号化は進行し続けます |
| 一人で抱え込む | 対応が遅れるほど被害が広がります |
とくに1つ目は迷いやすい点です。ネットワークから切り離せば、電源は入れたままで構いません。
次にやること:状況を記録する
対応と並行して、次を記録してください。後の調査と報告で必ず必要になります。
- いつ、誰が、何をした時に気づいたか
- 画面に表示されているメッセージ(写真を撮る)
- 直前に開いたメール・添付ファイル・Webサイト
- 感染PCがアクセスできる共有フォルダの範囲
- そのPCに保存されていた情報の種類(顧客情報・個人情報の有無)
画面の写真は必ず撮っておいてください。後から「何と表示されていたか」を思い出すのは困難です。
社内への周知
感染が判明したら、すぐに全社員へ周知します。
> 「◯◯部のPCでウイルス感染の疑いがあります。不審なメールを開かないでください。添付ファイルは開かず、心当たりのないメールは削除せず担当まで連絡してください」
同じメールが他の社員にも届いている可能性が高いためです。周知が遅れるほど、2台目・3台目が出ます。
被害範囲を確認する
- 他のPCに同様の症状が出ていないか
- 共有フォルダのファイルが開けるか(暗号化されていないか)
- NAS・サーバーのバックアップが無事か
- 社外へ不審なメールが送信されていないか
**バックアップの確認は特に重要**です。ランサムウェアはバックアップも狙います。ネットワーク接続されたバックアップは、同時にやられていることがあります。
個人情報が含まれる場合
顧客の個人情報が漏えいした(またはその疑いがある)場合、法令上の対応が必要になります。
- 個人情報保護委員会への報告(速報は概ね3〜5日以内)
- 本人への通知
- 取引先への連絡
判断に迷う場合は、専門家や顧問弁護士にご相談ください。「様子を見てから」は最も避けるべき対応です。
復旧の進め方
感染PCの扱い
基本は**初期化(クリーンインストール)**です。駆除ソフトで消えたように見えても、痕跡が残っている可能性を排除できません。業務用途では初期化が確実です。
データの復旧
- バックアップから戻すのが基本
- ランサムウェアの場合、復号ツールが公開されていることがあります(No More Ransomプロジェクト等)
- 身代金は払わないでください
再発防止
- 全PCのWindows Update適用状況を確認
- ウイルス対策ソフトの導入・更新状況を確認
- バックアップをネットワークから切り離して保管する運用へ変更
- 社員への注意喚起(メールの開き方)
事前にやっておくべきこと
起きてから考えるのでは遅いので、平時に次を決めておいてください。
- 緊急時の連絡先(社内担当者・保守業者)を一覧にして掲示
- バックアップはオフラインにも1系統持つ
- 「怪しいメールを開いてしまった」と言い出しやすい空気を作る
最後の項目が意外と重要です。叱責を恐れて隠すと、発見が遅れて被害が拡大します。「早く言えば被害は小さい」と繰り返し伝えてください。
BULLCOMの法人サポート
- 感染時の初動対応・被害範囲の調査
- ウイルス駆除・初期化・復旧作業(ウイルス診断・駆除 ¥8,800〜)
- バックアップ体制の見直し
- 全社PCのセキュリティ点検
- リモートサポート契約(年額¥11,000〜)
神戸市・明石市の事業所様へは出張対応しています(出張エリアA・¥5,500〜)。緊急の場合はその旨をお伝えください。神戸市・明石市のページもご覧ください。
まとめ
感染が疑われたら、まずネットワークから切り離す。電源は切らない。そして画面を撮影し、社内へ周知する——この順です。
平時の備えとしては、オフラインのバックアップと、言い出しやすい社内の空気の2つが効きます。緊急時のご相談も承っていますので、連絡先を控えておいてください。

